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Taro / M.MIYAZAKI

Manabu TORIHARA

鳥原 学(とりはら まなぶ)
1965年 大阪生まれ
1988年 近畿大学商経学部卒業
     写真史、現代写真の動向などを学ぶ。制作活動も行い2回個展を開催した。
1993年 10月より東京銀座に写真現像所(株)写真弘社の開設する写真専門ギャラリー・アートグラフの展示、ワークショップなどの企画を担当している。
 現在  朝日新聞社主催「木村伊兵衛賞の20年」展 全国巡回準備委員
     東京写真図書館設立準備委員(委員長 津田基)、IPC1996実行委員会委員を努めている。
主な企画展覧会
1993年 須田一政展「風姿花伝」
1994年 山崎博展「WALKING W0RKS」、村上慎二展「Tidepoo1 II」
     門馬央典展「No man's land」、山村雅昭展「花狩り」
1995年 内田京子展「午後のデッサン II」、島尾伸三・築地仁・平井正義三人展「camera works tokyo」
     長野重一.高梨豊・金村修連続個展「東京銀座三代記」等
主な企画ワークショップ
「デジタル写真が変える写真の意識」94年2月
「写真をめぐる冒険」94年10月〜12月
「写真をめぐる冒険II」95年5月〜7月
築地仁ワークショップ「写真的体験」95年10月〜96年9月
その他
1996年1月より「フォトコンテスト」誌にて写真集の解説を連載。

電車論

 電車やバスに乗ると、なぜだか写真を撮りたくなるのは、私だけだろうか。シートに座っている(または吊革につかまっている)という制限された体制でものを見ることは、自分が見ている対象と自分の位置関係をいやでも明確に意識することとなる。写真は撮影者としての私と、被写体としてのこの世界の距離感と関係性を如実に表してしまう装置なのだろう。撮影者はこの世界に対してほとんど無力でありながら、たった一つのものを見るというだけで世界に杭を打ち込もうとする。私が乗り物の中で、写真を撮ってしまうのは、この世界に対する無力の証明をしているようなものだ。