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Special

MURATA Miyako

Traveling

動く電車の窓から外の世界に向けて、シャッターを切っている。

動き出した電車は、独立した時空間を運ぶひとつの箱だ。
そこから外の世界を眺めていると、
ちょっとした時間旅行をしている感じがする。
並んで走る他の電車、通過する駅のホームで待つ人々など、
いろいろな「現在」と絶え間なく交差しながら、
時間のへりをひた走る。

移動し続ける視点から撮影した数々の「現在」の記憶である。
あらかじめ積分されることのない微分的「現在」の記憶。






本作品は、2003年8月1日〜8月15日にGallery PRIVATE(鎌倉)で発表した作品8点に加え、
同シリーズ作品10点を加えて再構成したものです。