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7月1日 与路島―奄美大島―加計呂麻島

 朝は、予定通り5時起床。
 7時の出港に備えて、準備を着々と進める。
 天候は曇だけど、朝焼けがなかなか美しかったです。
 お馴染みの朝食をとり、歯磨きと洗顔。
 船は、前日から岸壁に停泊したままとなっている。
 定刻より少し早く、「せとなみ」は出港した。まず、請島の池地に停泊。ここも早々に出港した。それには訳があったのだ。
 その後の来航地、請島の請阿室には、大量のブヒブヒが待っていた。トラック2台、プラス檻2器分の豚たちを乗せるためには、かなりの時間を要した。
 それでも、8時前には請阿室を出港。奄美大島の古仁屋を目指す。
 波が穏やかで、ブヒブヒたちもおとなしい。彼らがミミガーやソーキに化けるわけだけど、肉になる前は可愛いのよ、これが。肉になれば、おいしそう、じゅるっ、なのだけれど。
 与路島から古仁屋までは、人が860円で、自転車が294円だった。
 9時前に古仁屋到着。
 では、ISDN公衆電話よりアップロード。

 ここのデータは更新できたものの、IPMJの方の更新が出来ないことが判明。
 収録してあるファイル数が多いせいか、接続して参照している途中でプログラムが終了してしまう。SolFTPというソフトを使っているのだが、私のホストとでは、ファイル名が化けて表示されるし、ほんと、困ったものである。バージョンアップされるそうだが、改善されるのだろうか。
 更新の方は、知人にファイルをメールした。うまく更新してくれるとよいのだが。
 Aコープで少々買い物し、郵便局へ。
 さつまいもキャラメルの空き箱を利用して、クワガタを速達で東京へ送った。生きて届くとよいのだが。
 それが済んだらおやつを食べ、今は船付き場で時間を潰している。
 かけろま島の生間へのフェリーは、11:40発である。料金は260円と、自転車130円である。所要時間は20分。
 名瀬から古仁屋まで、毎日2、30kgの荷物を自転車で運んでいた老人の話を聞いた。たった2時間で駆けぬけていたそうだ。車でも一時間かかる距離。私が船を使ってすっとばした行程である。

 かけろま島は、77平方キロ、1,768人である。
 定刻通り上陸。
 雲多目なれど、太陽が顔を覗かせ、強烈に暑い。
 暑い時は、動かないに限る。
 船の待合所に居着くことにして(もちろん、エアコンなどないのだけれど)、乾ききっていなかった洗濯物を干し、昼食の準備をし、そこにあった雑誌を読んだり原稿を書いたりして時間を潰した。
 決めたのだ。太陽が出ている時は、11時〜14時半は動かないと。
 下手に動くと、生死にかかわるような気がする。(おおげさだってば)

 結局、出発したのは14:40だった。まずは、生間の東をぐるりとまわるつもりだったのだが、渡連の海水浴場の先で道が山に登って行っているのを見て、あっさり挫折。とにかく暑いのだ。
 生間の船付き場へ戻ることにする。この島にもムチャカナ公園があり、行ってみたのだが、徒歩で高台へ歩かされた割には見晴らしは悪く、その民謡が全国民謡コンクールで優勝したという知識を得ただけだった。
 船付き場へ到着する直前でスコールに見舞われた。
 急いで雨宿りに飛び込む。
 散策第一ラウンドは、たった60分に終わった。
 生間周辺に民家はないので商店もなく、ビールが手に入らないのが痛い。飲みなれない炭酸飲料を飲んだら、気分が悪くなってしまった。

 雨は15分程であがり、その5分後には、どこに降ったんだぁ、の、様相。路面もすっかり乾いてしまった。
 いつまでもうだうだしていられないので、出発。
 それにしても、自転車が重い。空荷で走り回っていた昨日が懐かしい。今朝仕入れた米2kgがことのほかこたえる。
 道はアップダウンを繰り返し、気温も高いのでへろへろ。休憩を繰り返す。
 ちいさな集落で、ビール買える所はありませんか? と聞いたら、その10m先が自販機だった。
 迷った結果、350mlを買ったのだが、一気に飲みきり、ちっともビールを飲んだ気がしなかった。
 そこを出たら、今度は暇そうな小学生につかまり、ポーチに付けていたレザーマンツールと、ガンダムの話を少しした。
 レザーマンツールといえば、ペンチ付きの十徳ナイフなのだが、それはいいとして、またしても愛用のビクトリノックスをなくしてしまった。私が年中腰に付けているアレなのだが、これで3度目。しくしく。 (その後無事発見されました)
 余談はさておき、ルートを北西にとり、瀬相経由で西阿室を目指す。夕日が美しいと評判の所だ。しかし、瀬相へ行く北川のルートは、途中で「山頂付近に亀裂が発生」のため全面通行止。
 南周りのルートで西阿室を目指したのだが、花富を過ぎた所で山崩れのため通行止。
 あれれ、瀬相へ行くルートがないじゃん、と思ったら、「徒歩でも無理」と山崩れを教えてくれた人がトンネルを通ればいい、と、教えてくれた。
 は? トンネル? どこやねん、それ。
 手元の地図にも、観光案内板にも出てないぞ。
 花富の2.6km手前、於斎から瀬相へ抜けるトンネルがあるという。
 なあんのことはない、立派なトンネルを抜けると、たちまち瀬相港へ到着。ここからも、古仁屋への定期船が出ている。(古仁屋から生間と瀬相へ同じ船が交互に出ているのだ)
 ここから西阿室へは山を抜けて4.9kmだが、もう夕日に間に合いそうにないし、夕焼けそうにもないので、キャンプ地を瀬相とすることにした。
 ビールを買いに行った民家でテントのことを聞いたら、どこでも怒られないと思うけど、硫黄は持っているか、と聞かれた。ハブ除けに硫黄が効くらしい。
 港にテントを張り、夕食を作る。
 定期船はないけど、海上タクシーの利用客が結構いて、しばし歓談。ここから古仁屋までは一隻2,500円だけど、その船が戻る時に頼めば250円なのだそうだ。なるほど。
 おかげで、21時頃に夕食となった。人参、ジャガイモをコンソメで煮たのと、ご飯という寂しいメニュー。
 港の街灯のした、はっきり言って目立ちまくる所にマットレスを敷き、原稿を書く。
 明るくて涼しくて気持ちいいし、時々来る海上タクシーから下船した方からなんと、殆ど減っていないスポーツドリンク1.5Lと、焼き鳥などを差し入れしていただいた。
 ああ、ありがたや。

 夜は突風が吹いた。
 ハブの恐怖から逃げるためにテントを張ったのだが、岸壁のためにペグが打てず、四方に重しをしたのだが、大きく歪むほど風に押され、フライもバタつきっ放し。
 23時頃から寝る努力をしたのだが、あまり寝られなかった。


請島の請阿室港から出荷されるブヒブヒ。手前が船